KENZAN! vol.5
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お目当てはもちろん『三悪人 その二 吉原之巻』(田牧大和)
雪の白、闇の黒、そして炎の赤。水野忠邦・遠山金四郎・鳥居耀蔵の固唾を飲むやり取り。冷気と熱が同居する独特な雰囲気に思わず背筋がぞくりとした前話『辻斬之巻』から一転。華やかであでやかだけれど、どこかほんのり物悲しい、目くるめく極彩色の世界にぽんっと放り込まれる、『吉原之巻』。
読み始めた途端に江戸時代にトリップ。目の前で繰り広げられる物語を息を詰めて見つめ、読後もほとんど放心状態で幸福な余韻に浸るというのは、この作者の作品を読むときはいつも経験することだけれど。今回もご多分にもれず、思い存分堪能(^^)
キャラ立ちがすごいっていうのかな。ほんのちょこっとしか出てこない人も、存在感ありありで。何だかね、そのヒトの生きてきた道とかから、今朝何食べたってのまで想像できちゃうっていうか、そんな感じです。
で、『三』悪人。生きていく勘に長けているくせに、変なところで真っ直ぐな耀蔵。はすに構える熱血漢・金四郎。意外とお子ちゃま忠邦。三人のその後を思うと、思わずにやりとしてしまいます。
私は忠邦が好き(^^)高野長英のファンなので耀蔵は天敵(笑)なんだけど、耀蔵をラブリーと思える日が来るだなんて、想像だにしませんでした(^_^;)無理にひねくれぶっている金四郎もかわいい。
忠邦と耀蔵との関係がややこしくておもしろい。耀蔵は自分といわば対極にある忠邦に複雑なLOVE。忠邦は、顔をしかめながらも耀蔵に興味がある。ちっちゃい子ががま蛙をつついてみたりする、ああいう感覚?
なんて、いろいろ勝手な想像をしてしまいます(^^)
月並みな言い方だけれど、次回が待ち遠しい(^^)……って4ヶ月先かあ(T_T)……臨時増刊ってのは無し?
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